腱鞘炎・ばね指の症例
腱鞘炎・ばね指のいくつかの症例をご覧下さい。
劇的に良くなる方もいますが、
少しずつ改善していく場合が多いです。
同じ腱鞘炎・ばね指でも、その患者さんによって、
様々な背景があり、それが影響することを知っておくのも一つです。
当治療院での実例のご紹介です。
個人差がありますので、改善までの期間が長くなる場合もある等、
確実に結果が出るものではないというのを頭に入れておいてください。

腱鞘炎でもタオルがしぼれるように
(60代女性 右手母指の腱鞘炎)
掃除の仕事をしていて、指の使いすぎからか、1ヶ月前から手首・親指の腱鞘炎の痛みが出ている。
雑巾が痛くてしぼれない。
確かに親指の関節部分が腫れている感じで、押すと痛みが出る。
(普通病院だと、痛むところに注射をするか、理学療法をし、シップを貼るという治療法がとられます。)

<解説>
肩の動きが悪くなっているのも少なくない。
この方も、肩の動きが悪くなっていた。
肩を中心の治療法で、鍼灸による全身治療をし、タオルをしぼってもらうと、 痛みはなくなった。
ドケルバン病が改善し、好きなゴルフを再開
(40代男性 右手母指の腱鞘炎)
2ヶ月前から手首の痛みがだんだん強くなり整形外科へ。
治療するも良くならず、来院。
フィンケルスタインテスト陽性の典型的な腱鞘炎(ドケルバン病)。
初回の治療で、痛みが半減した。
1週間後、手首の痛みはだいぶ楽になったが、腕の方が少し痛くなった気がするとのこと。
(腕の痛みは、腕全体が協調して動くようになったことによる筋肉痛と思われる。 )
その後、1週間後、その2週間後と来院。
だいぶ調子が良くなり、痛みを忘れているときが多くなった。
その後、2週間おきに2回来院され、ほとんど痛みが気にならなくなり、休んでいたゴルフの練習も再開。

<解説>
消化器系の弱さがあり、それを強め、肩、首の動きをよくする治療を中心に行なった。
この治療法で、自然治癒力が増し、ドケルバン病の痛みも改善された。
腱鞘炎の痛みに救われていた?
(20代女性 左手薬指の腱鞘炎)
仕事柄、指をよく使う。
整形外科にて何回も薬指の腱鞘炎の治療をしたが、良くならず。
以前に鍼治療をした経験はあるが、痛みが悪化したので、少し心配がある。
患部には、鍼はしないで、全身の調整と肩周辺のみへの治療法をとる。
10日後2回目の来院の際、薬指はまだ動かしづらいが、腫れはひいていた。
仕事の悩みも以前からあり、もうすぐ仕事も辞めるとの事。
治療後には、痛みは消失。
10日後に来院。仕事は辞めたので、しばらくゆっくりしたいとの事。
2週間後に来院。長く使うと少し感じるが、痛みは気にならなくなった。
<解説>
仕事を辞めて、手を使うことが少なくなったのが、腱鞘炎の改善の要因でもあるが、精神的に楽になったことも大きい。
精神的な苦痛から逃れるために、腱鞘炎などの症状が出るケースもある。
熱心に通い取り組み、ドケルバン病が改善
(50代女性 右手母指の腱鞘炎)
4ヶ月ほど前からの痛み。
親指の腱鞘炎(ドケルバン病)。
薬を飲むと具合が悪くなるので、鎮痛剤などは飲んでいない。
字を書いたり、はさみを使うのが困難。
全身の調整、肩への鍼治療、患部への温灸で少し楽になる。
5日後、2回目の治療。
少し良くなったが、まだ親指に痛みはある。
5日後に来院。
治療後、はさみが使えるようになる。
1週間後に来院。
前回よりも指が動かせるようになる。
5日後に来院。
はさみを閉じる動作より、開く動作が痛みを感じる。
3日後に来院。
指は痛みが取れてきているが、肩のほうが辛くなってきた。
1週間後に来院。
指は楽になってきて、気にならなくなってきた。
2週間後に来院。
少し痛むが、もうはさみは使えるようになった。
2週間後に来院。
指だいぶ調子よく、たまに痛む程度。
字は問題なく書けるようになった。
<解説>
鍼の刺激等に敏感で、強くしてしまうと具合が悪くなってしまうで、出来るだけ弱い刺激を心がけた。仕事のストレスが結構強く、肩の動きが悪かったり、腰痛があったりで、そちらの方の治療も平行して行なっていた。
ご自分のカラダに対して敏感なこともあり、ちょっとした変化を感じていただけ、治療する側としては、とても治療しやすい患者さんだった。
軽い腱鞘炎
(30代女性 右手母指の腱鞘炎)
数ヶ月前から親指が痛み出した。
肩周辺の筋肉の硬さが目立つ。
1週間後に来院。
親指の腱鞘炎の痛みは半分以下に。
11日後に来院。
だいぶ良くなっていて、痛かったのを忘れることが多くなった。
<解説>
腱鞘炎の程度は軽く、回復も早かった。
治療法も、患部よりも、全身の調整的な治療を中心におこなった。
ただ、仕事のためか、肩周りの筋肉の硬さは気になるので、腱鞘炎の再発防止を考えると、改善が必要と思われる。
まずは消化器系へアプローチし、ばね指が改善
(30代男性 左手小指のばね指)
1ヶ月ほど前から、小指にばね指の症状が出ている。
もともと胃腸が弱く、痛んだりすることもある。
背中もツライ。
1週間後に来院。
前回の治療後、2日間くらいらくだった。
前日のゴルフで、また少し指が痛む。
背中もツライ。
1週間後に来院。
指は、朝のみ痛む。
背中は楽になった。
<解説>
胃腸の弱さを改善させる治療法がポイントだった。
胃腸の弱さは、ストレスによるものが大きかったと思われる。
東洋医学では、食べたものから、カラダのエネルギーとなる気を取り入れると考えるが、胃腸など消化器が弱ると、十分な気が得られず、治癒力も弱まる。
治療は3回だったが、その後ばね指は改善したとの連絡あり。
ばね指の改善と共に、精神的ストレスも緩和
(50代女性 右母指のばね指)
半年ほど前に右手親指のばね指を発症。
整形外科に行き、注射をしたり、整骨院でレーザーなどの治療法を行ったが効果がなかった。
肩、背中のこり、睡眠があまりよくない。
初回の治療では、鍼灸治療は未経験であったため、かなり緊張されていたが、治療後は楽になった。
10日後に来院。
波はあるが、方向としてはいいと思うとのこと。
1週間後に来院。
良くなってきているのもあり、日常での作業が増えていて、腕が張っている。
親指に力もしっかり入っている。
<解説>
感覚がよく、初回の治療で、気の流れのようなものを感じ、よくなっていく様子がイメージできるようだった。
数回の治療で、ほぼ日常生活には支障がなくなり、現在は、2週に1度のペースで、養生的に来院されている。
根本に、人間関係などに、極度の緊張感があり、肩や背中に力が入りすぎているというのがあり、それを改善するのが現在の目標になっている。
親指のばね指の治し方
意識改革で腱鞘炎の改善早まる
(50代女性 右母指の腱鞘炎)
1年前から右手親指の腱鞘炎(ドケルバン病)。
整形外科にて治療として3回注射するも改善されず、手術を勧められる。
手術という治療法だけは避けたいとのことで、来院する。
仕事のストレスを結構感じている。
1週間後に来院。
初回の治療で少し改善。
雑巾をしぼることもできるようになる。
10日後に来院。
治療後2,3日はいいが、また少し痛み出すとのこと。
1週間後に来院。
かなり良くなり、腱鞘炎で手が痛いのを忘れてしまうことも結構ある。
9日後に来院。
かなり良く、はじめの痛みを10とすると1くらい。
ほとんど気にならないので、安心して生活できる状態。
<解説>
1年も苦しんでいた腱鞘炎の痛みが、鍼灸治療で改善されたのを不思議がっていた。
医療の常識といわれるものを一度忘れることを勧め、はじめは疑わしいと思いつつも、カラダが改善されるのを実感してもらえたことで、回復が早まった。
初回でばね指が改善
(40代男性 両手中指のばね指)
両手の中指のばね指で来院。
仕事も出張が多くかなり忙しい。
ばね指は、両手とも引っかかりが強い。
全身の調整的な治療法をとり、前腕の張りが強かったので、鍼で緩めたところ、両手ともばね指の症状が無くなる。
<解説>
全身の調整の治療の段階で、かなり心身ともにリラックスできた様子で、仕上げの前腕の治療でばね指の痛みが消失した、劇的改善の例である。
このようなケースは稀であるが、患者さん本人の中に何か気づきがあると、こういうのも起こりうる。
一年ぶりの感覚
(30代女性 両手母指腱鞘炎)
1年前から両手の腱鞘炎(ドケルバン病)に悩まされる。
整形外科にて、4回のステロイド注射、毎週の理学療法を続けてきたが、効果がなく、手術を勧められる。
2ヶ月以内に決断するように言われ、なんとか手術を避けたい思いで、来院。
両手ともに辛く、手首を曲げるのがかなり困難な状態。
全身の調整と局所の治療法をとり、治療後手首の屈曲ができるようになる。
1年くらい手首を曲げることができなかったため、久々の感覚。
以降週1回の治療を1ヶ月続け、波はあるが、少しずつ良くなってきていて、手術は必要ないと実感されている。
<解説>
本人曰く、仕事が原因で腱鞘炎の痛みが出始めた。
痛みが強くなったために仕事は辞めてしまっている。
実は、仕事に対するストレスが強くて、辞めた現在はかなりホッとしていることに気づいたのも、症状緩和を手助けしている。
腱鞘炎・ばね指の症例

腱鞘炎でもタオルがしぼれるように

ドケルバン病が改善し、好きなゴルフを再開
