母指CM関節症 ワンランク上の治療
母指CM関節症 ワンランク上の治療
母指CM関節症とは
母指CM関節症とは、親指の付け根の関節である、CM関節(第1手根中手骨関節)の変形性関節症です。
母指(親指)に力をいれる動きで、親指のつけ根あたりに痛みが出ます。
次第に患部が膨らんできて、親指が開きにくくなることがあります。
患部を押したり、親指を捻るような動きで、強い痛みを感じます。
X線検査で調べると関節のすき間が狭い、骨棘があるなどの所見がみられます。
亜脱臼が認められることもあります。
手首の腱鞘炎であるドケルバン病や関節リウマチとの区別が必要です。
ドケルバン病と併発している場合もあります。
母指CM関節症の治療
母指CM関節症の原因は、ばね指・腱鞘炎などと同じ、機能的過労、つまり使いすぎです。
特にこの母指CM関節は、ものをつまんだり、握ったりする時に、親指が他の指と向き合うような、大きな動きのある関節なので、使い過ぎや老化に伴って、軟骨がすり減りやすく、関節の腫れや、場合によって亜脱臼による変形がおこるのです。
整形外科では、関節固定のため、装具をつけたり、包帯、テーピングの処置、湿布薬、痛み止めの薬、関節内注射がおこなわれます。
痛みが強かったり、亜脱臼などの関節の変形がひどい場合、手術が必要になります
母指CM関節の治療で大事なのは、
腱鞘炎・ばね指の場合と同様に原因を取り除くことです。
本質は、腕、肩、首、背、腰などカラダ全体の調整が必要であると考え、全身施術を基本的な方法としております。
患部へは、経絡を考えたツボへの刺鍼やお灸をすることで、痛みを緩和させます。
施術すると同時に、8年間の整形外科勤務経験と武術をはじめとする様々な運動の経験から、カラダを楽に効率的に動かす方法をレクチャーいたします。
めざすことは、母指CM関節症を再発させないことです。
カラダの使い方を改善し、ムリのない動きをすることが重要です。
日常において、手作業であっても、カラダ全体を協調させてうまく行なうことにより、症状が出ないよう予防することができるのです。
母指CM関節症の短期改善
(50代女性 左手母指のCM関節症)
料理による手の使い過ぎが原因とのこと。
薬に頼らず、根本から治していきたいとのことで来院。
全身治療に加え、左大腸経のツボを中心に施術。
少し改善される。
その後週1回の間隔で、3回施術し、ほとんど違和感がなくなり、治療終了。
<解説>
食べ物にも気をつけてもらい、体幹中心のカラダの使い方を指導し、実践してもらった。
指導したことを素直に実践したことが、改善のスピードを上げたと思う。